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2006年1月 7日

海賊の歌

 死人(しびと)の箱には十五人 ヨーホホー
 それからラム酒がひと瓶と

 R・L・スティーヴンソン作 「宝島」 より引用 (確か古い偕成社の翻訳版です)

 初夢の話で「パイレーツ・オブ・カリビアン」のことにふれましたが、これをDVDで観た時には、当然のごとくかの名作「宝島」をなつかしく思い出しました。本を買ってもらったのは確か小学校低学年のころで、あまりのおもしろさに買ったその日に読破してしまい、両親をあきれさせたそうです。よい物語ほどコストパフォーマンスは悪いのです。

 引用した海賊の歌は、なかでもとりわけ印象深い部分で、初めて読んだ時は怖さと好奇心で心からゾクゾクしました。死人の箱って何?棺おけのこと?15人みんな死んでるの?ラム酒ってどんなお酒だろう。なんでラム酒がひと瓶なの?そしてシビトはどうなるの?

 後年アメリカへ行った時、やたらと明るいバカルディ・ラムの広告看板を見て、心の中で長年あたためていた、ほこりと手垢にまみれた毒々しく暗い酒瓶のイメージが、ガラガラと音をたてて崩れたのは言うまでもありません。大人になるということは時につまらない場合もあるというよい例です。

 この歌、死人に“しびと”とルビがふってあったと記憶しているのですが、いかんせん当時の本が手元にないので確実ではありません。でもここは“しにん”ではなくて“しびと”じゃないと絶対イヤです。「宝島」には岩波版もあるらしく、そちらでは「亡者の箱…」となっているらしいのですが、これもちょっと好きではありません。

 どうにも気になったので、古いダンボールをガサゴソと探してみたところ……ペーパーバックの原書が出てきました(汗)。いったいいつ買ったんだろう…。ページをくってみると、件の歌は、

"Fifteen men on the dead man's chest―
Yo-ho-ho, and a bottle of rum!"

となっています。個人的に、やはり“しびと”に軍配をあげます。

1月 7, 2006 児童書, 書籍・読書, 言葉・コトバ |

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