2007年11月16日

You have to be gutsy

 矢作俊彦さんの「マンハッタン・オプ」がソフトバンクから再販されていたので、思わず買って今読んでます。「マンハッタン・オプ」については以前の日記でふれたことがありますが、小説とFM放送当時の台本のストーリーってまったく同じなのかしら。あんなに熱心に聴いていたのに、なぜか話の筋をほとんど覚えてないのですよね。

 「古典を読む」がテーマだったのにいつのまにか「ハードボイルドを読む」になってます。

11月 16, 2007 書籍・読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月29日

にほんごでまどわされ

 以前にも少し書きましたが、毎朝8時から出勤までの30分、NHKの教育チャンネルを時計代わりにつけています。平日この時間帯は、「にほんごであそぼ」、「ピタゴラスイッチミニ」、「いないいないばあ」と番組が続くのですが、「ピタゴラスイッチ」が秀逸なのは前に書いたので置いておくとして、実は「にほんごであそぼ」もかなりあなどれません。

 子供向け(しかもこんな時間にやってるので、たぶん就学前)の体裁をとっていますが、どう見ても大人テイストとしか思えない時があります。宮沢賢治の童話「シグナルとシグナレス」を、野村萬斎さんが狂言風にアレンジしているものなどは、とてもリズミカルなので、意味はわからずとも音楽のように子供の中に入っていくのかなぁと思いますが、この間、仲原中也の詩が出てきたのにはたまげました。

 朝から、「汚れちまった悲しみに」などと朗読しているのを聞くと、もうどうにもせつなくなってしまって、月曜日などは特によろしくありません。会社に行く気がすーっと落ちそうになります。

 また、最近はあの有名な落語の「じゅげむじゅげむ…」をオリジナルの歌にしたものが登場しました。これが大変キャッチーでかなり好きなのですが、あまりに調子がよすぎて、聞いたら最後、その日一日中ずっと頭に流れることになります。本当に文字通り一日中なのです。夕方帰宅途中、信号待ちしていてもまだ、

「くうねるところに、すむところ~(よいしょ!)、やーぶらこうじのぶらこーじ…」

と、壊れたレコードのようにずーっと流れっぱなしでした。

 「にほんごであそぼ」、大好きな番組なんですが、時々このように私を惑わします。

1月 29, 2007 映画・テレビ, 書籍・読書 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2006年11月 2日

宴の時

 スティーヴン・キングの「ダーク・タワー」シリーズ最終章邦訳が、ついに書店に並びました。フライング販売でゲットしたGoizouさんに思いっきり煽られるまま昼休みに本屋へ駆け込み、ウカツにもお昼を食べながら読み始めてしまったバカがここにいます。

 会社に戻らずそのまま扉のむこうに行ってしまうとこでした。Goiさんの言うとおり、冒頭から飛ばしてます。飛ばしすぎです。ちなみに普段は職場の同僚とゴハンを食べてますが、今日はどうにも誘惑に勝てませんでした。

 この最終章はこれから3ヶ月ゆっくり楽しむとして(3ヶ月かけて上・中・下巻が出るそうです)、今は他にも読みたい作品がてんこ盛りで幸せいっぱいです。もっとも買うのに読むのがなかなか追いつかなくてリスのように貯めこんでいるのですが、できれば全部揃えたいなぁと思っているのがこのシリーズ。

 講談社 ミステリーランド

 一応対象は小学校高学年くらいの児童書のようですが、まずうれしいのが、「このテーマは子供向きじゃないからやめておこう」といったよけいなお世話的配慮がなさそうなこと。全部読んだのはまだ数冊ですが、カバーのあらすじを見るとどれも伸び伸びとして魅力的です。様々な作家さんが参加していてしかも全て書き下ろしというのも力が入ってます。第一回配本ですでに小野不由美さんが書いていたりしてなかなかゼイタクです。

 そしてどっしりと豪華な装丁と装画がこれまたなんともすばらしい。外箱からいそいそと本を出して読むという行為の楽しさを久々に味わいました。背表紙が布張りなところも私にはツボです。こういう贅沢さって本を読む前の儀式みたいなもので、結構大事だと思うのですよね。

11月 2, 2006 書籍・読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月20日

やまなし

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 「どうだ、やつぱりやまなしだよ、よく熟してゐる、いい匂ひだらう。」
 「おいしさうだね、お父さん」
 「待て待て、もう二日ばかり待つとね、こいつは下へ沈んで来る、
 それからひとりでにおいしいお酒ができるから、さあ、もう帰つて寝よう、おいで」

(宮沢賢治作 「やまなし」より抜粋、引用)

 昨日、今年初めての梨を買いました。そして今日の晩ご飯には、これまた最初の栗ごはんを炊きました。明日はデザートにアップルパイがある予定です。夏が大キライな私は、空気に秋の匂いをかぐとえもいわれぬ嬉しさを感じます。加えてこのように秋は豊穣の時なのです。まだ変な夢は見るものの、体調もそれほど悪くなくなってきました。

 「やまなし」は教科書で初めて読んで以来、大好きなお話です。特に2幕目の月夜の場面が好きで、蒼暗い川底の風景を色々と思い浮かべて遊んでいました。短いお話ですし、すでに青空文庫に収められているので、ぜひちょこっとのぞいてみて下さいまし。こちらからどうぞ。

※青空文庫ってなんだっぺ?という方は下のバナーをクリックしてゴーゴー。
Azbtn

9月 20, 2006 料理・食物・食文化, 書籍・読書 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2006年4月21日

グッドモォーニング、ブック・ジャンキー

 いよいよもって活字禁断症状が出てきたため、ある作戦を発動しました(オオゲサ)。

 朝20分ほど早めに家を出て、駅のエクセルシオールでコーヒーを飲みながら本を読むことにしたのです。毎日はちょっと無理なので週に2~3日くらいですが、気分的にもなかなかグーです。

 店内をざっと見回すと、同じような思惑の人は案外いるもので、ベーグルやサンドイッチをぱくつきながら文庫本を読んでいる人をちらほら見かけました。おまけで勤め先のマネージャーさんの姿も発見してしまいました。

 こういうすきま読書では、頭を三割ほど現実世界に向けておかないと、あっという間に時間が過ぎて阿鼻叫喚の事態になるのですが、マネージャーさんとの遭遇ゆえに遅刻したらバレバレなのも決定したので、ゼッタイに遅刻できません(笑)。

4月 21, 2006 なにげない出来事, 書籍・読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年3月 1日

秘密すぎたメモ

 ここで書こうと思いついたことを時々エディタにメモっておくのですが、お約束というかメモの王道というか、中には後から読んでも何を書きたかったかサッパリわからないモノがあります。今日もそんなのを見つけてしまいました。

 ナナシ
 純素9

 はて、ナナシっていったい何だろう……むかーしペルソナにそんな名前のNPCがいましたが、メガテンの話がどこかで出た覚えはないし……。次の純素9にいたっては、まるで電波にしか思えません(汗)。そもそも純素なんて言葉はないしね……。

 と、ここで9の数字を見て、そういえばカート・ヴォネガット氏の小説で、架空の物質アイスナインというのが出てきたなぁと思い出しました。「猫のゆりかご」という作品です。ちょっとあやふやな記憶ですが、個体になるときの性質が違う水が何種類かあって、その中で9番目にあたるモノ、という設定でした。凝固点が異常に高温なため、触れたものを瞬時に凍らせてしまう性質があり、話の中で重要な役割を果たしていました。

 彼は科学者出身なので、こういう学者っぽい小道具をよく登場させていた気がしますが、初めて読んだ時、理数系に疎い私にはひどく魅力的に思えましたっけ。

 結局、純素は何のことやらまるでわからずじまい。今度から、それをどう書こうとしたのかくらいまでは簡単にメモしておこうと思いました。単語だけだとキケンです。

3月 1, 2006 書籍・読書, 言葉・コトバ | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年1月19日

秘密の文字

 mixiの指輪物語コミュで、またおもしろいものを見つけました。任意の文章をテングワールに変換してくれるサイトです。場所はここ↓

Online Tengwar Transcriber

 テングワールとは指輪物語の作者トールキン氏が創作した架空文字で、乱暴にはしょって言うとエルフ文字です。トールキン氏は本職が言語学者で、指輪物語と中つ国の神話を書いたそもそもの目的は、自らが創ったエルフ語と文字、それに伴う文化的もろもろを集大成するためだったと聞いています。

 さっそく自分の名前とEQ名のNara Silverytuneを変換してみました。PNG形式を選んでアウトプットすれば、テングワールのフォントがインストールされていなくても大丈夫。

tengwar_parmaite tengwar_parmaite_nara

 当然ながら、読めませぬ(笑)。なので、先のエルフ語・ホビット語姓名変換に比べるとインパクトは弱いですが、これを見ていたら、強烈にカリグラフィーがやりたくなりました。これで作ったシグネチャをBBSに張りつけているアメリカ人って多そうだなぁ。ちょっとしゃれた文章を作ってPhotoshopで加工してもおもしろそうです。

 どうしてもテキストとして出したいんだ!という人は、下記のサイトでテングワールフォントがダウンロードできます(Windows版のみ)。力の指輪に彫られていた文字にそっくりな細身のフリーフォントもありました。

Dan Smith's Fantasy Fonts for Windows

 試してないので詳細は不明ですが、日本語キーボードだとキーマップなどの問題でエディタやワープロソフトでフォントを使う場合はうまくいかないかもしれません。対応表が複雑そうですし……と色々見ていたら、こちらのサイトなどは参考になりそうです。

赤龍館 J.R.R.トールキンの部屋

1月 19, 2006 書籍・読書, 言葉・コトバ | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年1月 7日

海賊の歌

 死人(しびと)の箱には十五人 ヨーホホー
 それからラム酒がひと瓶と

 R・L・スティーヴンソン作 「宝島」 より引用 (確か古い偕成社の翻訳版です)

 初夢の話で「パイレーツ・オブ・カリビアン」のことにふれましたが、これをDVDで観た時には、当然のごとくかの名作「宝島」をなつかしく思い出しました。本を買ってもらったのは確か小学校低学年のころで、あまりのおもしろさに買ったその日に読破してしまい、両親をあきれさせたそうです。よい物語ほどコストパフォーマンスは悪いのです。

 引用した海賊の歌は、なかでもとりわけ印象深い部分で、初めて読んだ時は怖さと好奇心で心からゾクゾクしました。死人の箱って何?棺おけのこと?15人みんな死んでるの?ラム酒ってどんなお酒だろう。なんでラム酒がひと瓶なの?そしてシビトはどうなるの?

 後年アメリカへ行った時、やたらと明るいバカルディ・ラムの広告看板を見て、心の中で長年あたためていた、ほこりと手垢にまみれた毒々しく暗い酒瓶のイメージが、ガラガラと音をたてて崩れたのは言うまでもありません。大人になるということは時につまらない場合もあるというよい例です。

 この歌、死人に“しびと”とルビがふってあったと記憶しているのですが、いかんせん当時の本が手元にないので確実ではありません。でもここは“しにん”ではなくて“しびと”じゃないと絶対イヤです。「宝島」には岩波版もあるらしく、そちらでは「亡者の箱…」となっているらしいのですが、これもちょっと好きではありません。

 どうにも気になったので、古いダンボールをガサゴソと探してみたところ……ペーパーバックの原書が出てきました(汗)。いったいいつ買ったんだろう…。ページをくってみると、件の歌は、

"Fifteen men on the dead man's chest―
Yo-ho-ho, and a bottle of rum!"

となっています。個人的に、やはり“しびと”に軍配をあげます。

1月 7, 2006 児童書, 書籍・読書, 言葉・コトバ | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年10月19日

秘密の名前

 mixiの指輪物語コミュに、おもしろいリンクがはってありました。自分の名前をエルフ語とホビット語に変換してくれるサイトです。こういう遊びは大好きなので、さっそく本名でやってみました。

エルフ名:Isilindil Helyanwe
ホビット名:Honeysuckle Foxburr of Loamsdown

 おお…エルフ名がなにやらかっこいい(笑)。正確にはeの上にウムラウト(上に‥が付く記号)がついています。イシリンディル・ヘルヤンウェ、と発音するのでしょうか。イシルは上のエルフ語で月を意味する言葉なので、月明かりの姫だ、わーいとひとりで盛り上がっておりました。ええアホです。

 ホビット名はほぼ現代英語ですね。名、姓、住んでいる場所と並べて、まとめて名前にしてあるようです。指輪物語の訳者である瀬田貞二氏ふうに訳すと「砂土山のぎざ狐家の蜂蜜吸い」でしょうか。ハニーサックルと書けばなかなかキュートな名です(アホ再び)。

 ここでふと思いついて、EQ時代のキャラクター名であるNara Silverytuneを変換してみました。すると、

エルフ名:Nessa Seregon(ネッサ・セレゴン)
ホビット名:Ruby Brockhouse of Loamsdown(砂土山のブロックハウス家のルビー)

 エルフ名がいきなり庶民的に!このキャラはハーフエルフでクラスがBardだったので、雰囲気はとても合っている気がします。セレゴンという言葉にうっすら記憶があったので、シルマリル物語を引っ張り出して索引を見てみたら、トゥーリンの話の中に出てきた、真紅の花をつける植物のことでした。ホビット名も紅色にちなんだRubyが入ってますね。しかも本名とご近所さんらしいです。

 単なる遊びですが、ファンタジー好きな人ならかなり楽しめます。
 エルフ名変換はここホビット名変換はここなので、さあみんなでレッツトライ。

10月 19, 2005 映画・テレビ, 書籍・読書, 言葉・コトバ | | コメント (12) | トラックバック (0)

2005年8月 9日

受身で本を読む

 mixiで作家や本関係のコミュニティにいくつか入っているのですが、そこでたまにみかけるトピックに、

「○○さんの作品を読んでみようと思うのですが、(最初に読むならこれだという)おすすめを教えてください」

というものがあります。実はこれを目にするたびに、かなり不思議でなりません。

 私にとって本を読むという行為は、能動的なものです。本屋や図書館に行って棚を眺め、好きな作家ならまだ読んでいない作品を探すし、そうでない作家の作品なら、装丁や帯、文庫本の裏表紙に載っているあらまし、あるいは中を数ページ読んでみた感触など、色々なポイントから本との出会いが始まります。もちろんその結果つまらない本に当たることもありますが、往々にしてこの出会いは楽しいものです。

 両親とも本好きだし、夫も本の虫なので、人から薦められるということはあります。けれどその場合でも、作家や本そのものを丸ごと薦めてもらう、つまり「××さんは一度読んでみるといいよ」とか「△△って本はおもしろかったよ」という流れなのです。この過程で、仮に吉本ばななさんに興味を持ったとしたら、私はそのまま本屋に行って、何でもいいので彼女の著書を買うでしょう。

 なので、上のような質問トピックを見ると、○○という作家に興味を持つところまでいっているのに、なぜ今すぐ本を入手しにいかないんだろう?と思ってしまうのです。これは、批判したりバカにしているわけではなく、本を読む時にこういうふうに受動的になれるのが純粋に不思議なのです。他の人が「これこそ一番だ」と思っても自分はちがうかもしれないし、そこがまた本のおもしろいところなのですが。

 同じ理由で、心が洗われるあるいは癒される本を教えてください、という質問も首をひねります。そこまで受動的になる前に、本屋に出かけていって棚の前で小一時間くらいためすつがめすしたほうが早いし楽しいのになあと思ってしまいます(癒しという言葉を軽々しく使うのがキライなので、ちょっといじわるな言い方になっているかもしれません)。

8月 9, 2005 書籍・読書 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2005年6月 4日

誰がために鐘は鳴る

 ヘミングウェイ原作の映画「誰がために鐘は鳴る」がリメイクされるそうです。主人公役はレオナルド・ディカプリオらしいですが、ヒロインのマリア役のほうが気になります。

 前作でイングリッド・バーグマンがやった役ですが、バーグマンは、あのヒロインをやるには垢ぬけしすぎというか、大柄すぎるというか、学生時代に観た時どうもしっくりきませんでした。むしろ、ゲリラの女戦士であるヒターノのおばさんのほうが、イメージも演技もドンピシャで印象的でした。「カサブランカ」のバーグマンは逆にはまっていてとても好きなのですが。

 学生時代、スペイン内戦に興味を持ち、関係する本を読みあさった時期があって、その時にこの作品の原作にも出会いました。そこからしばらくヘミングウェイにもハマっていたのですが、ヘミングウェイはもうコテコテのロマンチストで、当時は、私もまだ二十歳にもならないオトメだったのでやはりロマンチストで (今笑った人は後で体育館裏に来るように)、でもって「誰がために鐘は鳴る」は、彼の作品の中でも超ド級のロマンチックな作品であるため、ラストの数ページは、何度も何度も読み返して泣いたりしたものです。

 スペイン内戦には良くも悪くもロマンチックな逸話が多いのです。そしてその裏返しで残酷な話も。人民戦線政府が負けた根っこの理由は、彼らの中に革命家とロマンチストは山のようにいたけれど、政治家がほとんどいなかったからじゃないかと、今は思います。

 ともあれ、色々書いていたら、原作を読み返してみたくなりました。さて、今でもラストで泣けるのかなぁ…(笑)

6月 4, 2005 映画・テレビ, 書籍・読書 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2005年4月28日

新聞の連載小説

 3月から中日新聞と他数社同時に、宮部みゆき氏の新作「名もなき毒」が連載されています。単行本になる前に読めるわけですから、始まる前からそれはそれは楽しみにしていました。3月になると、毎日いそいそと1段分の物語に目を走らせるようになったわけです。

 ところが、1週間ほどたったころ、どうもおかしいと感じはじめました。いや、小説自体はとてもおもしろいのです。さすが宮部みゆき、という感じで、いったい話がどう繋がっていくのか、早く続きが読みたい、早く明日にならないかな、とワクワクする内容です。

 あたりまえですが、新聞の連載小説は紙面の1段だけしかありません。この「1段分だけを毎日読む」という行為が、どうも私にはダメらしいのです。読書のリズムが確立できないのです。感覚としては、ぶつぶつととぎれがちな夢を、浅い眠りの中でずっと見続けているような感じ、とでも言ったらいいでしょうか。

 それで、試しに1週間分読まずにとっておいて、後からまとめて読むようにしてみました。なるほど、これだとわりにいい感じです。と思っていたら、その1週間分の続きがどうしても気になってしまい、次の1週間はとっておく前に毎日読んでしまいました。やっぱりどうもリズムがいけません。

 で、どうなったかというと――。

 例のめまい騒ぎで数日間読めなかったので、またためておいて読もうかなと思っていたところ、はるきちのケージを掃除した時に、ついうっかり読んでいなかった日の新聞で、汚れたパインチップを包んで捨ててしまいました(汗)

 単行本になる前に内容を知ってるよ、というちょっとした優越感も味わえるなーなどと思っていたのですが、結局、宮部氏の新作は本になるまでおあずけとなりました。残念ではあるのですが、新聞の連載でちょっとずつ読むというスタイルが、どうしても私は苦手なようです。

4月 28, 2005 書籍・読書 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2004年6月23日

ブック・ジャンキー

 今日の「クローズアップ現代」のお題は電子書籍についてでした。

 番組中でも取り上げられていたように、絶版になった本が読めるようになったりもするので、こういう手段はありだなと思います。どこぞのベストセラー本の「厚い紙を使って本全体のかさを増やし、読者に読みごたえ感をもってもらう」という、作者も読者もバカにした手段よりはずっとまともですし。

 でも、紙の本には並々ならぬ魅力があるので、紙の本自体がなくなることはないように思います。例えば装丁。カバーに描かれた装画や帯のコピーを見てワクワクしながら本を最初に開くときの楽しみったらありません。私が本中毒ぎみだからかもしれませんが、本屋や図書館でずらーっと並んだ背表紙を眺めていると、それだけで1時間くらいあっという間に過ぎます。

 ウンベルト・エーコ氏の「薔薇の名前」の中に、中世の古い僧院にある図書館が出てきます。六角形の建物で、なんと中が迷路構造になっているという途方もない図書館なんですが、もし家を建てることがあったら全部の壁を書棚にしたいともくろんでいる身としては、メチャクチャ魅かれるものがありました。家の中に迷路の図書室…くぅー(瞳にお星様)。

 そういえば番組中で、初めて森村誠一氏のお顔を拝見しました。シャーロック・ホームズを思わせる鋭い容貌の中で、瞳が少年のように輝いていたのが印象的です。

6月 23, 2004 書籍・読書 | | コメント (8) | トラックバック (0)

2004年6月13日

その時何を食べるか(続き)

 (昨日の続き)

 キング氏が登場人物たちにわざとこういうスナックを食べさせて何かの効果をねらった可能性もありますが、それもちがうような気がします。そもそも、大人の男性でさえ朝食に砂糖がどっさりかかったドーナツを食べる国なので、お菓子系のものを食事代わりにする描写に抵抗がないのかもしれません。でも何かもっと別の、根本的なちがいがあるように感じて思いをめぐらせていたのですが、やっと腑に落ちる理由を発見しました。

 かの国には(欧米の国と言いかえてもいいかもしれません)、インスタント食品を含む「乾燥保存食」が、日本に比べてとても少ないのです。というか、日本に異常にそれが多いのでしょう。例えばカップスープ。アメリカだと出来あいのスープと言えば缶詰です。お湯を入れて15秒かきまぜたらそのまま飲めるスープなんて一般的じゃないのです。また独身男性の最低ラインに近い食事というと、日本だとカップめんのイメージが浮かびますが、アメリカだとテレビディナーです。最低でも電子レンジかオーブンでチンしないと食べられないのです。

 昔からある食べ物にしても、サラミやピクルスはあるものの、日本の干物、梅干、佃煮、塩こんぶ、といったレパートリーには種類でおよびません。さらに重要な点はお米です。アメリカ人は主食の炭水化物でさえ、イーストやオーブン(または釜)といったある程度文明化された道具とややこしい手順をとらないと食べられないのです。そしてたぶん、サバイバル状態なのにダッチオーブンでパンを焼く人なんていません。

 と、つらつら書いていたら、ここで夫があるエッセイの一部を読ませてくれました。その文章によると、日本は「水を食べる」食文化だというのです。はっと気がつきました。「乾燥保存食」がこんなに多いのは、日本は水が豊富に入手できる国だからなのだと。考えてみれば、水がある程度確保できなければインスタント食品はたちまち用ナシです。そして水は非常時にはとても大切です…。

 もし「ザ・スタンド」の舞台が日本だったら、登場人物は最初はやはりポテトチップスをかじりながら、必死で大量の水を確保しようとするのかもしれません。「UFOのソース焼きそば」を作るために。

6月 13, 2004 料理・食物・食文化, 書籍・読書 | | コメント (9) | トラックバック (0)

2004年6月12日

その時何を食べるか

 「ザ・スタンド」がいよいよ佳境に入ってきました。読むのをやめられません。

 キング氏の本はどれもそうなのですが、登場人物が着るもの、食べるもの、乗るもの、その他日常生活で使うものがすべて異常なほど細かく描写されています。例えば、ただのブーツではなく「L.L.Beanのワークブーツ」とか、ビールのパックではなく「クアーズの半ダースパック」といった感じです。L.L.Beanやクアーズくらいならなじみがあるものの、私のような日本人がみてもピンとこないメーカーやチェーン店のものもたくさんあります。もちろんわからなくておもしろさが半減するということはないのですが、アメリカ人ならここである種の感情を共有できるんだろうなぁと思うと、ちょっとくやしくもあり、うらやましくもあります。

 あらすじみたいになると読んでいない人にヘンな先入観を与えてしまうのでおおざっぱになっちゃうのですが、「ザ・スタンド」の前半では登場人物の多くが一種のサバイバル状態で旅をします。当然食べるものも非常食に近いものばかりで、これまた何を食べたかが細かく描写されています。本筋とはちょっと離れているかもしれませんが、そういった箇所を読むたびに、アメリカ人の最大公約数の食文化がありありとイメージできて、改めてオドロクというか軽いカルチャー・ショックみたいな感じを受けています。

 このサバイバルはちょっと変わっていて、衣食住を含む豊かさはそっくり全部残ったまま人間がほとんどいなくなって社会が機能しなくなっている、という状態なのです。つまり、生鮮食料品以外の品物はお店から手に入れ放題なわけです。で、登場人物たちは朝食や昼食に何を食べるかというと、「リッツのクラッカー」や「ナントカのビスケット」や「ナントカのポテトチップス」という描写がとても多いんですよね。

 非常事態なんだからカンパンみたいなものかもしれませんが、これが日本人だったら、どうにかして火をおこして湯を沸かし、スーパーからカップめんかインスタントラーメンを取ってきて、というふうになるような気がします。年配の人がいれば、お米と梅干と飯ごうをどこかの家から探し出しておにぎりくらいつくるかもしれません。商品は取り放題なんだから、そんなオヤツみたいなものじゃなくてもっと“ゴハンらしいもの”を食べればいいのに、と思えてくるのです。

(何か長くなりそうな予感がするのと、お腹がすいてきたので続きは次回に…)

6月 12, 2004 料理・食物・食文化, 書籍・読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004年6月 8日

本の中では道はいつか終わる

 ついに、ついに、梅雨になってしまいました。きぃいい。でも雨も必要だしなぁ。夫は私に輪をかけて夏がキライなので、「梅雨は半日で終わってほしいね」などと言っています。が、そんなことになったらお米ができません…。

 今、スティーヴン・キング氏の「ザ・スタンド」という作品を読んでいます。彼は好きで好きでたまらない作家の一人なのですが、本国ではこの「ザ・スタンド」がファンの人気投票でトップなんだそうです。まだ四分の一ほどしか読み進めていませんが、個人的には「IT」のほうがぐいぐい引きこまれた印象があります。とはいえ、やはりこの先どうなるのかドキドキで、残りのページがタカラモノに見えてきました。そう、あの、よい物語本ならば必ず読者が味わう気持ち。

読み終わるのがもったいない、読み終わりたくない、
登場人物と会えなくなるのがいやだ。

 今までにこの気持ちを最大級に味わったのは「指輪物語」と先に挙げた「IT」なのですが、奇しくも、キング氏は本作で「指輪物語」をかなり意識しているそうです。アメリカの“旅の仲間”の道は、最後にどこへたどりつくのでしょうか。

 全然関係ありませんが、最後にはるきちの姿などを…

haru02.jpg

 ひまわりの種をもらってご満悦。何か食べさせていないと動きが速すぎて写真が撮れません(笑)

6月 8, 2004 書籍・読書 | | コメント (10) | トラックバック (0)

2004年5月 9日

お江戸ミャウリンガル

なんだか動物ネタばっかりだなぁ(笑)

 童話小説にねずみものが多いと書きましたが、一方猫ものは大人向けの本に多い気がします。「我輩は猫である」はウルトラ有名だからおいておくとしても、猫本は、SF、物語小説、エッセイ、詩とあらゆるジャンルに山ほどあります。そして最近、なんともイキな猫本を新たに発見しました。

「天狗風」 宮部みゆき著

 宮部さんの時代もの小説で猫が主人公ではないのですが、とても重要な役割を担っています。いやそれよりもなによりも、登場する猫が人語をしゃべれるんですよ。猫と話ができる。あまりにもステキすぎます。内容から見るとこの役割はフクロウでもねずみでもタヌキでもできそうではあるのですが、そこを猫にしたところがレッツ乾杯な感じです。

 もちろんストーリーのおもしろさもピカイチなので(霊験お初シリーズ第二弾と言えば宮部ファンはおお、と思うはず。というかすでに買って読んでいるな…)猫好きでない人にも大いにおすすめです。

5月 9, 2004 書籍・読書 | | コメント (6) | トラックバック (0)